長く楽しく働くために(就労定着支援とは)
ワークネット北九州では、仕事を長く楽しく続けられるように就労定着支援事業も行っております。就労移行支援で就職に向けた訓練をして、自分に合った仕事を見つけ就職できたとしてもそこがゴールではありません。何年にもわたって安定して働き続けることが自立するために必要だからです。仕事を続けていくためには何が必要でしょうか?
例えば自分の特性に合った、仕事内容や配慮を受けることができる仕事を見つけることも重要です。しかし、就職した後に起こる様々な問題に対処していくことも非常に大事になります。もちろん職場の人間関係や作業内容といった仕事に直接関係する問題だけではありません。自分の健康管理や生活習慣、経済状況、家族との関係といったプライベートに関わる問題もまた仕事を続けていく上で対処していくべき問題になることも多いです。そういった問題を相談でき、必要に応じて職場との調整などを行ってくれるのが就労定着支援です。
筆者もワークネット北九州に就職し、仕事を円滑に続けるために就労定着支援を利用しました。就労定着支援は就職後半年経過してから最大三年間利用できます。(就職後半年間は就労移行支援で支援を受けることができます)私は自立訓練や就労移行支援合わせて3年半訓練をしましたが、健康上の問題が十分に解決できず、週5日フルタイムで仕事できず、月に2回以上通院が必須になります。そういった問題については、就職する際に企業にも理解してもらいましたが、理解してもらうだけでは体調が良くなったりはしないので、たまに体調を崩して仕事をするのが難しい状況になることもありました。そんな時に、就労定着支援をしてくれる方がいれば、体調が悪くなる兆候が現れた時にすぐ相談して、職場の上司にその旨を伝えることで対処できるかもしれません。家族との関係に不安があったこともありました。私は親元を離れ一人暮らしをしているのですが、たまに両親の説教じみた電話に辟易して、気分を悪くして体調の崩れに繋がってしまったこともありました。そういった内容も就労定着支援をしてくれている方に相談して、必要に応じて両親を説得してもらう手伝いをしてもらいました。
せっかく良い仕事が見つかっても働き続けることができなければ生活を成り立たせることはできません。そして何か問題が起こった時、自分が我慢するだけでは解決しないことが多いのです。一般的に、発達障がいをお持ちの方は30%ほど、精神障がいをお持ちの方はなんと50%以上が1年以内に離職してしまうと言われており、障がいをお持ちの方が仕事を続けていく難しさが指摘されています。企業側も年々、障がい者雇用が増えていく中で、「どういった配慮をすればよいのか分からない」、「何か悩みがあるようだが本人が話してくれない」、「こちらからも伝えたいことがあるがどう伝えればよいか分からない」といったお悩みをお持ちであることが多いようです。そういった難しさも就労定着支援を受けることによって緩和できます。
就労定着支援は自立訓練または就労移行支援を利用して就労をした場合に利用することができます。私もおかげで三年以上勤続できており、つい先日に就労定着支援の利用期間三年を満了しました。この間に多くのトラブルがありましたが、その都度相談して解決していくことができたので、とても心強かったです。就労定着支援制度を是非ご利用ください。
(支援員 上村)