卒業生から感想をいただきました

 ワークネット北九州には、毎月のように就職先が見つかりワークネット北九州から卒業される利用者の方がいらっしゃいます。就職することでワークネット北九州を巣立っていく方々の姿を見るたび、喜ばしいことながら一抹の寂しさも覚えてしまいます。今回はそうした卒業生のうちのお一人からワークネット北九州を利用されたご感想を頂いておりますので紹介します。

卒業される方にはセンター長から修了証書が授与されます

 自分の学生時代は、それはもう苦難に満ちていました。
 テストで点を取るのは得意だったので、いわゆる中学受験に挑んで合格でき、とある新学校に入学して寮生活を送っていましたが、かえってそれが間違いだったのではないか、と思ったほど辛い記憶です。障がいのせいか人間関係は上手くいかず、誰にも助けを求めることもできず、授業になかなかついていけなかったこともあって、学生時代は完全に心を閉ざして逃げ癖を作っていました。結局、あまり授業に出席していなかった大学を中退し、下宿先から帰って、通院先の医師からワークネット北九州を紹介されたのが通所のきっかけとなりました。

 正式利用が決まってから間もない頃は、ついてしまった逃げ癖からあまり通所できていませんでした。しかし、自分の担当職員がそれを見かねて喝を入れてくれたので徐々に来られる頻度も上がりました。今でも、油断やアクシデントなどで多少の遅刻をしてしまうことはあるものの、無断で休むことはしないように心掛けています。

「ワークネットに行って良かった」と思ったことは、何より友達ができたことです。同じく通所している利用者の方と主に趣味の話で盛り上がったり、ときには休日にカラオケなどに遊びに行ったりする仲にまでなれました。学生時代に経験できなかった青春をようやく味わえた気がしました。

 ある日、担当職員の方から、某企業への実習に行かないかという相談を受けました。学生時代は何をやっても親や先生に怒られてしまい、自己肯定感が低かった自分ですが、ワークネット北九州では「作業が早い」、「来所できれば仕事は優秀」と高めの評価を頂き自己肯定感が回復しつつありました。それもあって「自分の力はこの企業でどれだけ通用するのだろうか」と好奇心と挑戦したい気持ちが沸いてきました。
 実習を通じて改めて自分の課題や克服すべき弱点が分かったとともに、その後の面接を経て、実習させていただいた企業に正式に採用されることが決まった時は達成感があってとても嬉しかったです。一方で「ようやくスタートラインに立てた」と気を引き締めて、油断をしないように取り組もうという決意も新たにできました。

 自分を支えてくださった職員の方々、そして自分と仲良くなってくれた友達たちには感謝してもしきれません。どん底にいた自分が這い上がる手助けをしてくれたワークネット北九州に恩を返す気持ちで、これからの社会人生活を送っていこうと思います。
 ワークネット北九州の皆さん、本当にありがとうございました。

(就労移行支援を利用されていた卒業生から)

この日は二人の利用者が卒業されました! 新天地でもご活躍されることを期待しております